2017年05月25日

三層 変形三層 疑似三層 イメージセンサー

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(SIGMA SD14/SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM/撮影者:部長)
世の中には三層構造のイメージセンサーが存在するわけですが、意外にもですが、現存するセンサーとしましては、完全な三層構造のものは消滅してしまいました。
かつて存在したのは、Foveon X3センサーの完全な単板三層構造のセンサーで、トップの画素数と同じく、RGBの3色が階層ごとに、同様に振り分けられたセンサーです。
わりと最近まで、SIGMAのカメラ等で使われていました。
何故消えてしまったかは、使っていたので何となくわかるのですが、基本的に出力される画素がトップの画素数に支配されるのであり、例えばこのSD14の場合だと、画素数は1400万画素ほどですが、実際にはその三分の一の467万画素ほどしか出力されないという現実がありました。
それでも原理上、ローパスフィルターが無くても、モアレ等が発生しないとか、妙な立体感が出たりとか、やたらと綺麗に諧調が出たりとか、一画素につき理屈としては完全な三原色の情報がある等の利点があったということで、画素数以上に解像感があったりしたわけです。
ちなみに一般的なセンサーは、ベイヤー方式で、4画素でカラーフィルターによりRGBの三原色を演算してカラーを出すため、一画素あたりの色情報は4分の一程度しか無いという理屈になっています。
しかしながら、フィルムからデジタルに移行した最大の理由は、利便性だと思いますし、その観点から見ると、トータルでベイヤーが優れていたということになると思います。
ベイヤーが三層に比べて優れている点と言えば色々とありますが、高感度に優れていますし、処理速度等にも優れています。更に、テレセントリック性の面で優位で、デジタルを考慮していないオールドレンズに対しても、比較的柔軟という性質を持っています。センサーの1画素は、フォトダイオードという小さなセンサーによる出力なわけですが、これには溝のようなものがあって、その溝に光が入るためには、レンズ後玉から入ってくる光が、その溝に対して平行である必要があります。
現実には、そう上手くいかないわけですが、デジタル用のレンズでは、よりそれに近づくように設計されています。それによって、画面の周辺部の溝の中にも多くの光が入るという構造です。
これが、フォビオン式の三層だと、より溝が深くなってしまうため、わずかな角度でも最深層までは光が届きにくいということになります。
更には、現在は高画素化しているため、センサーサイズが変わらない限りは溝が細長くなり、ますます奥まで光が届かないという致命的な弱点を持つに至ったのではないかと思うのです。

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(SIGMA SD Quattro H/SIGMA 24-70mm F2.8 EX DG MACRO/撮影者:部長)
そこで、出力する画素を上げながら、諸問題を解決するためにQuattroセンサーが開発されたのだと思われます。
トップの画素数に対して、残りの2層はその四分の一で、出力画素に対して総画素を減らすことができます。出力画素は、トップの画素数に支配されますので、それが多めでも完全な三層よりも少なめな画素数で良いことになります。
ただ、ここで思うのは、これって一画素あたりに完全な三原色を含むことになるのでしょうか?
どのような演算方式かは分かりませんが、そのためか完全な三層に対して何か粒上感が出てきてしまっているようにも思えます。ベイヤーほどではないにしても、ある種の補間なしで、絵が出せるのかどうか・・
感度に関しては、相変わらず改善されないようです。

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(PENTAX K-1/SIGMA 20mm EX DG ASPHERICAL RF/撮影者:部長)
ちなみに、この機種は、他の多くのカメラ同様のベイヤー方式のセンサーを採用しています。
なんですが、リアルレゾリューションというシステムを採用することで、疑似的に三層構造のようなことを達成しています。
これは、
Quattro センサーとも異なり、一画素あたりに完全な3原色の色情報を含むということです。
簡単に答えると、ボディー内手振れ補正機構を使って、一画素ずつ正確にずらして、4回撮影することによって完全な色情報を得るという仕組みとのことです。詳しい仕組みはリンクから参照してください。
個人的には、これの解像感が一番あるように見えるわけですが、基本的には動かないものにしか、これを適用できないという欠点があります。


画素サイズ.jpg
ちなみになんですが、ここまでに紹介した三機種の出力画像のサイズの差はこのくらいになります。
サイズは画素数そのものの数によるものですが、SD14は467万画素程でSD Quattro Hは2570万画素程、K-1は3600万画素ほどとなります。古い機種ということもありますが、SD14が極端に小さいです。それでも総画素は1400万画素ほどもあるということです。

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次にセンサーサイズの違いですが、このくらい違います。SD14はAPS-Cということにはなっていますが、実際はフォーサーズに近い面積で、APS-Cというにもおかしいぐらい小さいです。APS-M(ミニ)とでも名乗ったほうが良いぐらいのものですが、センサーが小さいため、昔はこれで良いこともありました。というのも、まだ古い設計のレンズが多かった時代なので、レンズの中央だけを使ったほうが、周辺画質が良いという利点もあったのです。
SD Quattro Hは、珍しいAPS-Hサイズです。かつてキヤノンの1D等に使われていたサイズに近いのですが、やや小さいです。
個人的には変態的な機構が好きなこともありまして、このサイズには好感が持てます。
これまでの三機種を見ても分かる通りで、個性的な機構を持つ機種を好んで使っています。
K-1は、昔からある135フィルムと同じサイズで、135 full frameというやつですね。いわゆる通称フルサイズというやつです。

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(SIGMA SD14/Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 100mm F4/撮影者:部長)
とりあえず、同じ場所から同じレンズでの撮影です。絞りはすべてF8
うちで同じレンズを付けるためには、M42マウントという選択肢しか無かったため、テレセントリック性も考慮してこのレンズです。マクロレンズなので、比較的解像もするのではなかろうか?との判断ですが、SD14に関しては光学ファインダーでしか確認できないため、厳密にいえばピントが外れているかもしれません・・・ちなみに手前から一つ奥の橋脚にピントを合わせています。
関係ありませんが、シグマは、現代のレンズを資産と言ってますが、どうなんでしょうね??所詮は電気製品でもあるので懐疑的です。そんな感じでM42マウントのような、どうにでもなるレンズこそ資産に近いような気がしますね。。
それはさておき、撮影感度はiso50です。
クリックで拡大しますので、等倍でも見れます。
個人的には等倍鑑賞には意味が無いとは思うのですが、スマホ全盛の今では、カメラはマニアのグッズになりつつあるので、そういった面も販売の上では重要になってくるのかもしれません。

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(SIGMA SD Quattro H/Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 100mm F4/撮影者:部長)
同じ位置ですが、当然ながらセンサーが大きい分、絵は広くなりますね・・
しかし、何というか、高画素三層は感度が悪いのか、ノイズが多いですね・・全体感は良いんですけどね・・
撮影感度はiso100です。

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(PENTAX K-1/Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 100mm F4/リアルレゾリューション/撮影者:部長)
なぜか、これが一番解像感高いです・・全体というよりも等倍の事なので、センサーサイズによるもんを言っているのではありません。感度が良いセンサーを採用しているのも大きそうですね・・
しかしながら、4回撮影して一枚の絵を出すわけで、動き物はダメだし、三脚が必要です。

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(SIGMA SD Quattro H/Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 100mm F4/SFDモード/撮影者:部長)
K-1が4回撮影で出力して綺麗というのもずるい気がしますので、SD Quattro Hに付いているSFDモードで撮影です。これは、異なる設定で7回撮影して合成することにより、ダイナミックレンジや解像度を確保する方式です。しかし、対応レンズじゃなくても良かったのでしょうか・・はじめて使いましたが、変に明るくなってしまったので、調整後に出力。
かなり解像している感じで、情報量も豊富です。
同じような撮影なので、リアルレゾリューションよりも優れているとも言えないのですが、近いものを感じます。
どちらも処理が重いのですが、こちらのほうが重いです。
ダイナミックレンジはこっちのほうが確保されそうなので、適材適所で共存できそうですね。


結論としましては、結局のところ適材適所ということでしょう。
異なる個性の機材は、最大限に力を発揮する状況が異なるということで、それに合わせた使い方をすれば良いということで・・


posted by 薔薇迷写真部 at 00:06| Comment(0) | 部長の独り言
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