2018年07月15日

NEEWER 35mm F1.2

当方、病気で入院したりしてで、すっかり写真部の活動を休んでおりました。
現在も体調不良でして、全力で何かするとかそういうのは出来ない状態であります。
そうなんですが、気になっているものがありまして、それは中国のレンズだったりします。
で、まったくノーマークだったわけですが、こんなの見つけました。

NEEWER 35mm F1.2PK1N0487.jpg
NEEWER(ニーワー)・・ここって、格安の撮影機材を売っているメーカーで、けっこうお世話にはなっておりました。
なんですが、レンズといいますと、あまり知らないといいますか、知っていても35mm F1.7というのしか知りません。中華レンズを手に入れたのはこれが初めてでして、当然ながらそれも持っていません。35mmのF1.7というスペックが、もはや一般的で、興味がわかなかったというのもあります。ですが、ベンチマークはともかくとして、ネットとかの一般票としては評価が高いようです。もちろん、コストに対しての性能とか味とかいう意味でしょうが・・
NEEWER 35mm F1.2と同じスペックのレンズとしては、同じく中国の 七工匠 7artisans 35mm f1.2 というのがあります。そちらはけっこう売れているのか、撮られた写真もけっこうアップされていまして、基本性能はともかく、妙にフィルムっぽい変に説得力のある写真がけっこうアップされていたりするわけです。
中国では、OEMでいろんなブランドから同じレンズが出ているようですが、これは鏡筒から違いますし、光学系は知りませんが、全体としましては別のレンズのようです。七工匠のほうのレンズは18000円少々なんですが、NEEWERのほうはと言いますと、なんと1万円程度という破格値!クラス最安値、しかも大幅に安いという爆安レンズということになります。それって開発費のもとが取れるのか??それともやはりレンズの中身は七工匠と同じなのか?なんだかよく分かりませんが、8000円も安いということは何かありそうな気もします・・恐ろしく性能が低いとか・・
しかしまぁ、この手のレンズに高性能を求めるのには無理があります。
低性能?ドンと来いです。
こういうF1.4より上の超ハイスペックなものでまともなものが欲しい方は、同じAPS-Cならば、現状では韓国のサムヤン Samyang 35mm F1.2 ED AS UMCあたりを買うのがよろしいかと・・値段は5倍・・それでもスペックからすれば安いのですから・・

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しかし、このレンズ、質感は良いです・・最初の印象は、え!?いいかも・・でした。外装はすべて金属製っぽいです。
※フォーカスリングの動きも滑らかだし、TAKUMARあたりと遜色ありません。絞りは、クリックの無いタイプで無段階に動きます。動画等を撮影するとき便利そうですね。
しかし、このレンズ、本当に情報がありません・・NEEWERのサイトを見ても、なんだかよく分かりませんし、仕様表の細かいスペック情報が間違っているような気もします。
フィルター径は43mmではなくて49mmです。逆に、49mmだと他にも沢山ありますので、フィルターやフードの使いまわしができて助かりますが・・
同梱の取説を見ると、英語と中国語なんですが、レンズは4群7枚 絞り羽枚数8枚 F1.2-F16 最短撮影距離0.3m フィルター径49mm サイズ59X38mm 重量195g とあります。こちらのほうが正しそうですね。
この情報が正しいとなると、レンズ構成が7枚とあるので、6枚の7artisans 35mm F1.2とは別物の光学系ということになりますね。

※動画用としてはフォーカスリングは重めかもしれません。その後VG20に付けたところ、マウントのあそびがやや大きいため、フォーカスを反対に回したときにカチッと小さな音が鳴ってしまいます。絵そのものは動画向きではあると思うのですが・・

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被写界深度目盛がありませんね・・7artisans 35mm F1.2に劣る点です。あと最初の写真を見ると分かりますが、キャップにメーカーロゴもありません・・こういったところもコストダウンに貢献しているんでしょうね。

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メーカーサイトの仕様票では9枚と書いていましたが、絞り羽根はやはり取り扱い説明書どおり8枚でしょうか?メーカーサイトのほうは7artisans 35mm F1.2のスペックシートをコピペしてるんじゃないでしょうか??やはり、廉価バージョンとしてのOEMということにして、基本部分は同じものだと勘違いしてるということなのでしょうか??ともかく、情報が上手く伝わっていないということは、なんとなくわかります。
当方も、ネット上のスペック情報から、たぶん同じもののデザインを変えて出しているだけだろうと思っておりました。
そして絞りは円形ではありません。ここも7artisans 35mm F1.2に劣る点でしょうか・・あと、デザイン的にも七工匠のほうが好きではあります。

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金属マウントですが、電子接点も何もありません。マニュアルフォーカスレンズです。使う場合は、カメラ本体の設定を変えないといけません。レンズ無しレリーズを適用する必要があります。このあたりは、オールドレンズを使っている方は何の苦労もしなくてすむでしょう。
後玉の大きさは、この程度、APS-Cでミラーレスだと、この程度で収まるということでしょうか?フルサイズの一眼レフだとこうはいきません。F1.2は本当にギリギリの選択かと・・
APS-Cミラーレスだと、更に大口径のレンズも可能な余裕がありますね。

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大きさ比較です。左から、Super TAKUMAR 35mm F3.5/NEEWER 35mm F1.2/SMC PENTAX-FA 35mm F2/Samyang 35mm F1.4 as umc となります。
他はフルサイズ用ではありますが、NEEWERはスペックの割に小さいと思います。タクマー35mmと同じぐらいでしょうか?
現代で、大口径で高性能だと、右のサムヤンぐらいの大きさが割と一般的になってきたように思います。
当然ですが、画質的なライバルは、この中ではオールドレンズのTAKUMARだけでしょう。NEEWERは明るい分表現力の幅はあるでしょうが、解像とかは厳密にチェックしたら劣るかもしれません。でも使ってみないことには未知な部分ではあります。

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α7Uに付けてみました。なかなかよく似合っていると思います。
このレンズはAPS-C用なので、カメラの設定を変えてクロップして使わなければなりません。1000万画素ほどになります。まぁ十分でしょう。出来ればローパスレス機のほうがレンズの素性がよく分かるかもしれません。

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お出かけ用にフードを付けました。似合いますね・・
これで、斜めからの逆光にある程度強くなります。中国のレンズは逆光に弱いと聞きますし・・
NEX 3もあるのですが、手ぶれ補正が無いのと、シャッタースピードが足りないということで、とりあえず、これで撮影してみることにします。


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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2開放)
とりあえず、庭の壁です。
あれ?意外に歪曲収差がすくないぞ?値段とスペックの割によく補正されています。若干の糸巻き状でしょうか?樽型??レンズ内側は糸巻きから外側は樽型という感じでなだらかに変化している感じでしょうか?解像は、さすがに甘いですし周辺も甘々ですね。
※クリックすると等倍鑑賞できます。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf2)
少しよくなったかな?

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf2.8)
徐々に周辺も解像してきたかな?周辺減光も減ってきました。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf4)
更に良くなりました。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf5.6)
全体的にシャキッとしてきました。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf8)
周辺もシャキっとしてきました。周辺減光も無くなり、それなりに画面の均一性が出てきました。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf11)
個人的にはF8との違いは分かりません。周辺はやや良いか?

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf16)
回折現象でしょうか?全体的に少しだけぼやけてきてしまいました。

こんな感じではありますが、テストといっても簡易ですし、チャートも持っていません。あと、完全に壁とカメラのセンサーが平行に並んではいないと思いますので、参考程度に・・
ただ、こういった傾向はオールドレンズによく見られる感じで、絞りを開くとフワフワ、絞るとシャキっとするのはお馴染みのものですね。これは現代のレンズではありますが・・
何となく使えそうな気がしてきました。

DSC03626.JPG
(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf2)
ん!今までのどのレンズとも違う写り!好きな感じです。


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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
コボウシインコの緑山(通称ドリヤマ)さんです。なんかボケが凄いことになっていますね・・
滲みも当然あります。
こういったレンズの見せ所といえば、やはり開放だと思いますので、主に絞り開放で撮ってみます。ここからも、クリックすると等倍で見ることができます。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
こういう場合だとけっこう素直にボケていますね・・個人的には等倍鑑賞は細部までしてませんので、見る方はご自由に。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
何かいるかと思ったらナナフシさんでした。
軸上色収差がある感じです。ですが、思ったよりぜんぜん大したことありません。うちの他の大口径レンズのほうがよほどあるという感じです。
ボケはとても滑らかに変化してますね。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
モノクロ
このレンズ、他の中華レンズを参考に絵柄を想像していましたが、意外に開放でもコントラストが高いような気もします。ほかの中華レンズに比べてということになりますが・・うーん気のせいかな?やっぱりコントラストは低いと思われます。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
メルセデスベンツ
競合製品の作例から想像していたのですが、思ったより周辺減光がありません。
透明感はやや低め?

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
エンブレム
このレンズはAPS-C用なので、フルサイズ換算だと、だいたい52.5mm F1.7ぐらいになるでしょうか?いわゆる標準レンズ域となります。
ぱっと見フルサイズ機で標準域のオールドレンズを使って撮った写真のような印象になります。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
移動しようとすると、先週の大雨で、行く先々が土砂崩れなどで通行止めでした・・

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
花などは普段はあまり撮りませんが、とりあえず作例には良さげなので・・
わりと素直にボケてくれている感じです。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
こちらは玉ボケ・・こういうのバブルボケっていうんでしたっけ?

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
別の花も・・

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
明るいので、暗い日陰でも、かなりシャッタースピードを稼げます。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
もう少し寄れればいいところ・・しかし、ボケが激しいことに・・

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf5.6)
ここからは、少し絞ってみることに・・

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf8)
絞れば、わりと隅も使えるかもです。
よく見ると倍率色収差はあります。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
上手く光源にレンズを向けるとフレアやゴーストが出ます。予期せぬ時もたまに出るかも?慣れてくるとどういう状況でフレアやゴーストが出てくるのか分かってきますので、それらを生かした写真を撮りたいときには使えそうです。
コーティングが古臭いのか、逆光には弱いですね。
でも絞ったほうが改善はされていくあたりは、初心者の練習にもよさげですね。

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf8)

1/8000秒のシャッターをこれほど使ったのは初めてです。それでも、ややオーバー気味に撮れてしまうことも多々。それでもどうでしょう?実のところ実際にF1.2を達成しているかどうかは分かりません。ボケは、おそらくF1.4よりはあります。
とりあえず、一日でざざっと撮りましたので、色々と足りない部分はありますが、オールドレンズを普段から使っているせいか、これといった違和感は感じませんでした。正直アリかと・・
そもそもの基本といいますか、開放だとボケて、絞るとシャキッとする、逆光ではフレアも出るけど絞れば改善する、フード等を取り付ければ、フレアは更に対策できる・・等。オールドレンズに慣れている方は、ほとんど問題なく使用できるかと思われます。
現代の高価なレンズだと逆光にも強いし、開放でもシャキッと解像しますが、別の言い方をすれば、開いてフワッとか逆光のフレアやゴーストを生かした写真とかは難しいわけです。住み分けは可能ですね。

こういった超大口径レンズは、そもそも純正レンズにこういったラインナップが無いことと、フラグシップはフルサイズ用だったりで、とても高価なことから、需要があるのかAPS-C用が意外に多い感じです。
SONYなどはAPS-Cとフルサイズの2ラインなので、こうなると、最高性能のレンズを出すとなるとイメージ的にもフルサイズになりがちで、APS-Cのほうの開発がおろそかになりがちだと思います。こういったことから、APS-Cだけのマウントというのが無いと、APS-Cでここまで出来る!というレンズを出してこないような気がします。幸いにもXマウントがありますが・・ですが、どちらにせよ安価なラインは充実していない感じがします。
そこに入ってくるのが、こういった安価なレンズでしょうし、しかも超大口径と個性もあります。更に大口径だと、少し高めですが、中一光学のSPEEDMASTER 35mm F0.95とかの更に明るいレンズも存在しますし、焦点距離は違いますがNEEWER 25mm f0.95というのも、国内では今のところ販売していないように見えますが存在するようです。25mmはベンチマークだと、このタイプのレンズとしては悪くないですね。
とはいえ、この35mm F1.2の使用感はオールドレンズそのものですが・・
これをよしとするかどうかは、個人の判断でしょうし、自分的にはアリだと思います。あと気に入りました。
このレンズはソニー用ですが、フジのXマウントで使うともっと面白いような気がします。更に、いわゆる昔の写真調で絵が出てくるかもしれません。
もしかしたら、ネットにしかアップしない人からすれば、基本リサイズされるわけですし、細かい荒が見えないとなると、むしろ好印象な写真が撮れる可能性もあると思います。自然な周辺減光があったり、高性能レンズでは出にくいフレアやゴースト、あと猛烈なボケなど個性的だと思うのですが、どうでしょう?表情豊かだと思うのですが・・

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(SONY α7U/NEEWER 35mm F1.2/絞りf1.2)
このレンズは、本当に情報が無くて、いったいどういうレンズなのかと思いましたが、絵を見る限り、巷に出回っている中華レンズそのもののように思います。自分で他と比べたわけではないので、細かいことは分りません。
開放時には、シャープネスには欠けるものの、とりあえず、望んでいたものが手に入りました。
おかげで少々やる気が出てきましたが、こういった記事は疲れるので、当面やりません・・
とりあえず、何か面白いものが撮れたら、ここにまたアップしてみようかと思います。

追記
その後、レンズを見ていると絞りが解放時に完全に開き切らないことを確認しました。そのため、おそらくf1.2を達成していないのではなかろうかと思いました。
撮影感覚としてはF1.4ぐらいかな?と思いましたが、だいたいそんなものかもしれません。正確に測定するすべはありませんし、おそらくすべてのレンズがそれを正確に表しているとは思えませんので、感覚的な話ではあります。Samyang 35mm F1.4 as umcと撮れる明るさとか色々と比較してみましたが、開放でだいたい同じぐらいだと思いました。
もしかしたら個体差によって絞りが開ききらないのか?とも思えますが、値段が値段だけに、すべてそうなのかもしれません。
マウントのガタツキには機種によって気になるものと、気にならないものがあって、比較的新しいEマウント機のほうがガタつきは少ないように感じました。
Neewerは歪曲は少なく、APS-CでTAKUMAR 35mm F3.5と撮り比べてみましたが、中央の解像度は思ったより高いと感じました。あと、他の35mmレンズよりも、画角はやや広いという感じです。通常のレンズでも、実際の焦点距離換算+−2ぐらいはあると思いますが、感覚的には−1~2ぐらいではないかと・・Samyang 35mm F1.4との比較では、けっこう違いが分かるぐらい広いです。換算では、より標準域に近いという感じでしょうか?
他を見ても思うことですが、中国のレンズは、全体的に周辺解像に対する意識は低めで、明るさを追及するという傾向を感じます。

レンズプロファイル





posted by 薔薇迷写真部 at 21:39| Comment(0) | 部長の独り言
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