2019年04月11日

PENTAX K-30の絞り制御ブロックの不具合(通称:黒死病)を修理する

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以前、PENTAX K-30の絞り制御の問題について書いたのですが、その当時は単三電池の使用で回復しました。
しかしながら、この問題は、時とともに進行するものらしく、単三電池の使用でも、問題が発生するようになってしまいました。
この絞り制御の不具合で、どういった現象が起こるかと言えば、撮影時に絞りが閉じたまま開かず、最大絞りのまま撮影してしまうので、画像が真っ暗になってしまうというものです。
修理に出せば二万円ほど取られるのと、時間が過ぎれば再び黒死病を発症する可能性は、構造上高そうですし、どうせ壊れているのだから、分解しても良いような気もします。
というわけで、修理を実行することに。
修理というわけで、色々と見ていくわけですが、こういうのはだいたい海外が進んでいるようで、修理についての情報はそこそこあります。
問題は、K-30や、そのボディーを流用した機種で発生するようで、言わば寿命のあるタイマーのようなもので、使わなくても勝手になってしまうもののようです。
色々と見ていくと、なるほどと思うわけですが、とりあえず一番簡単そうな方法でやってみます。
とりあえず、100均に行って、ドライバーやハンダ、やすり等を買ってきました。

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まずは、ボディー下部のパーツを外していきます。このあたりは、カメラを分解した方なら簡単かと思います。
矢印のネジもこの時外しておきます。
ネジは、各部位ごとに分けておくと、再び組み立てる時に楽になります。

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電池ボックスの中には、こういうネジがあるので、これも外します。

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ボディー向かって右側のゴムパーツを剥がすと、このように二本のネジがあるので、これも外します。

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反対の、グリップ部分のゴムも、このくらい剥がすと、ネジが見えるので、これも外します。

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K-30の特徴である、このリーゼント部分もストロボを開くとネジが見えるので外します。

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感想(1件)












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カメラ上部だと、アイカップを外すと、こういうネジがありますので、これも外します。

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ストラップ取り付け部分両側にもネジがありますので、これも外します。

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これで各部取り外すことができます。カメラ上部は配線もありますので、無理に引っ張らないほうが良いです。
電気が通っていそうな部分は触らないでください。コンデンサーが電気を蓄えているため感電する恐れがあります。とりあえず、カメラやストロボを分解した場合は、その点に注意です。

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これで、絞り制御ブロックを確認することができます。
ここから、矢印のネジを取り外すと、下の金属パーツを外すことができます。

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これです。
この部品が、長い間磁気を浴びていたため磁石化して、正しい動作が出来なくなっているようです。
中にある磁石の磁気から少し離すことで、パーツの磁力を弱め、電磁磁石がきちんと働くようにする必要があります。
他にPENTAX機のジャンクを持っていて、これと同じパーツを持っているならば、磁気を帯びていないなら交換でも直ります。または磁気を弱める工夫をすれば、絞り制御ブロックは正常に働くはずです。
しかしながら、その場合は、時間の問題で、再びこのパーツが磁気を帯びるため、黒死病を発症する可能性が高いかもしれません。

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この部分にハンダを少しだけ付けます。
そのままだと非常に付きにくいので、事前にヤスリなどで少し傷を付けておくと作業を行いやすくなります。
あまりハンダを付けすぎると、それはそれで問題が起こるようです。

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このような状態で取り付けます。このように、このパーツが少し浮いている状態が必用です。浮き幅は0.3〜0.5mmぐらいが良いかと。
絞り制御ブロックを、元あった場所に再び取り付けます。

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ここで、上部のプラスチックパーツだけを取り付けて、試し撮りします。
この修理が成功していない場合、再びハンダの量を調整しなければならないので、ここで確認しておけば手間が省けます。

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一発で撮れました。
黒死病は治ったようです。
問題は無さそうです。

というわけで、再び組み立てを行います。

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カメラ前面部分をはめ込むとき、この部分、AF切り替えスイッチがきちんと動くか確認してください。
きちんと動かない場合は、動くようにはめ直します。

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ネジの太さや長さはバラバラです。なので、各ブロックごとにネジを分けておくとやりやすいのですが、完全に分けるのも面倒です。例えば下の部分だと長いネジがしっくりくるネジ穴から埋めていくと分かりやすいかもしれません。

というわけで、この修理は完了です。
ただ、一度シーリングを外すことになるので、防滴能力は、少し下がったかもしれません。
それは仕方がないとして、外に写真を撮りにいってみます。

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(PENTAX K-30/SMC PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited)
問題なく撮影できました。
今年は体調不良で、何も出来ませんでしたが、ここで初めて桜を撮りました。とは言いましてもテスト撮影なので惰性です。家からすぐの場所。

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(PENTAX K-30/SMC PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited)
とりあえず、これでしばらく様子見ですが、構造上、ずっと使えそうな気がします。
ここまでの修理に関して行う場合は、あくまで自己責任でよろしくお願いいたします。

さて、このK-30ですが、発売当初は他社を圧倒する高性能なエントリー機でした。正直ボディー性能は現在でも高めなのではないかと思います。あと操作系がエントリーとしては優れていて、前後ダイヤルもあり、レリーズ端子も付いています。
連射も素早く、現在でも高性能だと言えます。視野率100%のペンタプリズムファインダーと言っても、初心者の方には分かりにくいかもしれませんが、他社のペンタミラー等のファインダーに比べて、ずっと高性能で見やすいものです。基本中級機以上に搭載されるファインダーも搭載されています。
センサー性能も素晴らしく、これはソニー製のセンサーなわけですが、現在でもキヤノン系のセンサーより感度やダイナミックレンジ等優れているかもしれません。つまり画質が良いということです。
エントリー機ながら、上達して中級者、上級者になっても使える高機能も特徴と言えます。
PENTAXがRICOHに移り、いよいよな野心作だったと思うのですが、やってしまったと思うのが、この欠陥です。
残念ながらリコールは無く、経年による故障と判断されているのかもしれませんが、使わなくても使えなくなるタイマーというのはいかがなものかとも思います。これほどの高性能機のコストを下げたのだから、コストカットの面でこういう問題が発生することもあるのでしょうが。

ボディーの基本性能を見る限り、K-70も同系統の機構を有していると考えられますが、そこは流石に改善していると思いましょうか。
この流れを汲むK-70もまた、圧倒的な高性能エントリー一眼レフなのであります。
レフ機で一通り機能を学習できるPENTAXのエントリー機は、本来非常に魅力的なカメラなのですから。

posted by 薔薇迷写真部 at 19:10| Comment(0) | 部長の独り言
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